- ベンチを直方体（座面）と円のスイープ曲面（脚）で作成
- 直線移動ジョイントを1つ配置
- 開いた線形状で移動パスを作成
- パスリプリケータを作成
- 移動パスにスキン設定
- パスリプリケータの設定
このチュートリアルはShade3D Ver.25.1以降で作成しています。
形状作成などの基本操作をショートカットなどを混えて紹介します。
使用しているショートカットキーは初期設定時のものを使用しています。
キーボードショートカットはCtrlWindows/commandmacOSのように表記しています。これは Windows では Ctrl キーを、macOS では command キ ーを押す操作となります。
CtrlWindows/commandmacOS+x では Windows では Ctrl キーと x、macOS では command キーと x を押す操作となります。
xWindows/macOS では Windows でも macOS でも x キーを押す操作となります。
パラメトリックモデリングについて
Shade3D Ver.25.0から搭載された、パラメトリックモデリングのカタログから選択したモデルに寸法を入力して、用途に応じたサイズの形状を簡単に生成する機能です。テーブル、椅子、窓枠など、設置位置に応じて調整が必要なモデルを素早く用意することができます。
「パラメトリックモデリング」については「Shade3D オンラインヘルプ」の「パラメトリックモデリング」をご覧ください。
重要 Shade3D Professional / Civil / Ultimate にのみ搭載されている機能です。
ここではベンチの座面の幅に合わせて脚が増減するモデルの作成手順をご紹介します。
1.ベンチを作成する
1-1.座面の寸法
原点からプラス方向のエリアに収まるように座面をポリゴンメッシュで作成し、名称は「座面」としました。
サイズは以下の通りです。
幅：1000mm / 奥行き：500mm / 高さ50mm
位置：0,0,0
1-2.脚の寸法
原点を中心に脚をスイープ曲面で作成し、名称は「脚」としました。
サイズは以下の通りです。
※「パスリプリケータ」用の形状なので原点からプラス方向に作成する基本ルールは適用していません。
幅：30mm / 奥行き：480mm / 高さ250mm
位置：0,0,0
2.「幅」設定用のジョイントを作成する
2-1.X軸に「直線移動」ジョイントを作成する
ベンチの座面のサイズでジョイントをX軸に作成します。
「ツールボックス」の「パート」 > 「ジョイント」グループ > 「直線移動」を選択、図面でドラッグして任意のサイズで作成し「形状情報」ウインドウの「始点」に全て「0」、「終点」に「1000」、「0」、「0」を入力して位置とサイズを設定します。
2-2.寸法線用の名前に変更する
「ブラウザ」で「直線移動」ジョイントをダブルクリックして表示される「名前」ウインドウで名称を「#parametric_幅」に変更します。
3.移動パス用の開いた線形状を作成する
3-1.X軸に「開いた線形状」を作成
「パスリプリケータ」の「移動パス」となる線形状を「開いた線形状」でX軸に作成します。
「#parametric_幅」ジョイントの中に作成されないように「ブラウザ」で「脚」を選択してから「ツールボックス」 > 「作成」 」 > 「一般」 > 「開いた線形状」を選択し、「上面図」か「正面図」で左から右に2回クリックして「開いた線形状」を作成します。
3-2.「開いた線形状」の位置とサイズを設定
「ブラウザ」で「開いた線形状」が選択された状態で「形状情報」ウインドウ > 「位置」に「500」、「0」、「0」、「サイズ」に「970」を入力して「座面」の半分のサイズにします。
※「位置」の「500」は「座面」の中心位置です。
※「サイズ」の「970」は「脚」を2つ「座面」の両端に揃えて配置したときの「脚」と「脚」の中心を繋いだサイズです。
4.「パスリプリケータ」を作成する
「ブラウザ」で「開いた線形状」が選択された状態で「ツールボックス」 > 「パート」 > 「ジョイント」グループ > 「パスリプリケータ」を選択すると「開いた線形状」の下に「パスリプリケータ」が作成されます。「開いた線形状」は自動的に「開いた線形状:移動パス」という名称になります。
5.「脚」を「パスリプリケータ」にセットする
5-1.「脚」を「パスリプリケータ」に入れる
「ブラウザ」で「脚」をドラッグして「パスリプリケータ」の中に移動します。
5-2.「パスリプリケータ」を設定する
「ブラウザ」で「パスリプリケータ」を選択し、「形状情報」ウインドウ > 「パスリプリケータ属性」グループの項目5つを以下のように設定します。
| モード | 間隔指定 |
| スキップ | オフ |
| プレビュー | 通常表示 |
| 間隔 | 500 |
| 端数処理 | 切り上げ（均等化） |
6.「スキン」ウインドウを表示する
メインメニュー > 「表示」 > 「スキン」で「スキン」ウインドウを表示します。
7.「形状編集」モードにする
頂点をバインドするためにモードを切り替えます。
コントロールバー > 「編集モード」ポップアップメニュー > 「形状編集」で形状編集モードに切り替えます。
8.「移動パス」に「幅」をバインドする
「移動パス」を「幅」の操作で伸長するようにします。
8-1.「クラシック」タイプを適用する
「ブラウザ」で「開いた線形状:移動パス」を選択し、「スキン」ウインドウの「クラシック」を選択して「開いた線形状:移動パス」の頂点リストを表示します。
8-2.「1」のリストにバインドする
「1」のポップアップメニューから「#parametric_幅」を選択してバインドします。
9.「座面」に「幅」をバインドする
9-1.「頂点」編集モードにする
「ブラウザ」で「座面」を選択し、「コントロールバー」 > 「ポリゴン編集モード」グループを「頂点」に切り替えます。
9-2.移動する頂点を選択する
「上面図」か「正面図」で「座面」の右の頂点をドラッグして選択します。
9-3.「クラシック」タイプで「幅」をバインドする
「スキン」ウインドウには「座面」の頂点リストが表示されているので、選択されている頂点リストのポップアップメニューから「#parametric_幅」を選択してバインドします。
※選択される頂点番号は制作過程によって異なります。
※説明用に全頂点を表示しています。実際には一部の選択頂点が見えていればそこからパインドすることで全ての選択頂点にバインドされます。
※「スキン」ウインドウに頂点リストが表示されていない場合は「座面」を選択して「スキン」ウインドウ > 「クラシック」を実行して頂点リストを表示します。
10.不要な線を非表示にする
「パラメトリックモデリング」で表示したくない線は「ブラウザ」の目のアイコンで非表示にします。
ここでは「#parametric_幅」と「開いた線形状:移動パス」の目のアイコンを1回クリックして非表示にします。
11.「パラメトリックモデリング」で「幅」の変更で中間の脚が増減することを確認する
作成したシーンを「パラメトリックモデリング」で開くまでの手順は「同名の拡大縮小ジョイント2つを統合して円柱の半径を設定」の 7 から 8-2 までをご覧ください。
・幅：1000mm（中間の脚 x 1）
・幅：1500mm（中間の脚 x 2）
・幅：1800mm（中間の脚 x 3）
・幅：490mm（中間の脚 x 0）
