植物をレンダリング

  • 背景の「光源としての明るさ」を調整
  • 表面材質で「バックライト」を指定

新規シーンを作成し、「植物」「鉢」形状をインポートします。
インポートした形状はパートに格納されているため、それぞれのパート名を「植物」「鉢」と変更しました。
読み込んだ直後は、サイズが大きかったり鉢と植物のサイズが異なる場合がありますのでリサイズします。
下画像の場合は、全体的にサイズが大きくなってます。

「植物」と「鉢」のパートを選択し、形状情報ウィンドウで「縦横比を固定」チェックボックスをオンにして、サイズを変更します。
形状情報ウィンドウの「サイズ」のX値が150mmとなるようにしました。
これは、5号鉢(直径が15cm)に相当する大きさになります。

プレビューレンダリングして確認します。
このときに統合パレットの無限遠光源ウィンドウの「環境光」を0.4と少し大きな値にしておきます。
今は仮になります。

「鉢に入った植物」の形状が完成しましたので、shdファイルとして保存しておきます。
他のシーンでも使えるように、小物素材はストックしておきましょう。

板を配置

さて、それではこの鉢に入った植物を中心にレンダリング用のシーンを作っていきます。
この鉢を置く板をポリゴンメッシュで作成しました。

この板の表面材質は、ShadeExplorerから木材の素材を選択するようにします。
素材造りに慣れている方は、写真から素材を作成しても構いません。
メインメニューの「表示」-「ShadeExplorer」を選択してShadeExplorerウィンドウを表示します。
ブラウザで板のポリゴンメッシュを選択し、「プリセット」-「表面材質」-「10_Wood」より「bna_02.shdsfc」をダブルクリックします。

背景の指定

形状は配置できましたので、後は背景とライティングの指定です。
背景は、ShadeExplorerから「プリセット」-「背景」-「Green」の「Park_of_pine.shdbgr」をダブルクリックして読み込みます。

統合パレットの背景ウィンドウに、背景が反映されているのを確認します。
一度プレビューレンダリングしてみます。

これはレイトレーシングでのレンダリングになります。

ライティングの指定

野外シーンになるため、ライティングは無限遠光源1つのみとします。
また、背景もIBLとして光源的な明るさ情報は持っていますので、これも後々レンダリングで加味されることになります。
統合パレットで無限遠光源ウィンドウを表示し、光源の向きを確認後、「明るさ」を0にします。

この段階で、レイトレーシングでレンダリングした場合は影部分が真っ黒になります。

レンダリングのための設定

フォトリアルなレンダリングを行うため、拡散反射テクスチャの「ガンマ」値を1.0/2.2にして、
色補正ウィンドウの「ガンマ」を2.2に、レンダリング設定でパストレーシングの指定を行います。

ブラウザで背景画像以外の拡散反射に割り当てている画像を選択し、
形状情報ウィンドウの「ガンマ」を「モニター(1.0/2.2)」に変更します。

メインメニューの「表示」-「色補正」より色補正ウィンドウを表示し、「ガンマ」を2.2にします。

イメージウィンドウのレンダリング設定で、「手法」を「パストレーシング」、
「大域照明」タブを選択し、「大域照明」を「パストレーシング」、「拡散反射カットオフ」を0、「反射係数」を2.0に変更します。

この状態で一度レンダリングします。

形状に少し光が強く入ってますので、弱めたほうがよさそうです。
また、葉と鉢、板の表面材質を全体になじむように調整します。

背景の明るさを調整

統合パレットの背景ウィンドウで、「光源としての明るさ」を0.5と半分にしました。
このパラメータは、光源としての明るさを調整します。背景画像の描画としては影響はありません。

これにより、背景による明るさの影響を少なくします。

葉の表面材質でバックライトを指定

葉のマスターサーフェスを選択し、「バックライト」を0.9としました。
また、マッピングレイヤとして「イメージ/バックライト」を追加し、葉の拡散反射と同じテクスチャを与えています。
このバックライトにより、形状の裏側が光源で照らされた場合の少し明るくなる表現を行うことができます。

左が葉のバックライトの指定なし、右がバックライトの指定ありです。

このシーンの場合は、レンダリング時の視点から見ると
ほとんど葉の表側をとらえているため、裏からの影響はわかりにくいですね。

鉢と板の表面材質で、反射と荒さの指定

「鉢」のマスターサーフェスを選択し、「反射」0.05、「荒さ」0.5、「フレネル」0.3、として少しだけ鈍い反射を与えます。

また、「板」の表面材質で、「反射」0.05、「荒さ」0.4を与えました。

この「わずかに反射と荒さがある」設定を行うとレンダリング時間が増加しますが、より現実的な表現に近づきます。

最終的には以下のようになりました。


以上で、植物のモデリング~レンダリングのテーマは完了になります。
次回はまた別のテーマにチャレンジします。

カテゴリー: 植物を作る