ウォームギヤを動かす

  • 形状の中心と回転ジョイントの中心を一致させる
  • 回転ジョイントの「範囲」を無効にする

前回モデリングした「ウォーム」と「ウォームホイール」を連動させて動かします。

上の画像では
ウォームの回転によりウォームホイールが連動して回転する、という動きになります。
難しい部分として、
ウォームの回転に対してウォームホイールはどれくらいの速度で回転させればいいのか、というのがありますね。

ウォームの回転による移動量を計算

ウォームとウォームホイールの歯の幅は120mmとしています。

ウォームが1回転すると、
ウォームに垂直にかみ合っているウォームホイールがY軸方向に120mm移動することになります。

Y軸の上向き/下向きのどちらに移動するか、については「回転ジョイント」にウォームを入れて動きを確認しました。

ウォームホイールの回転速度を計算

ウォーム一回転で120mm移動するという情報より、
隣り合うウォームホイールでの回転速度を計算します。
120mmはウォームとウォームホイールの1つの歯の幅になるため、
ウォームホイールをモデリング」で与えた「歯数が18」という情報を使用できます。
1周は360度のため、「ウォームの1回転」 = 「ウォームホイール 360/18=20度分の回転」、となります。

では、回転ジョイントを入れてモーション付けする準備をしていきます。

ウォームを回転ジョイントに入れる

回転ジョイントを入れる前に、
ウォームとウォームホイールがかみ合うように移動/回転して位置調整を行っておきます。
そのあと、ツールボックスの「パート」-「ジョイント」-「回転」を選択し、
ウォームの中心部分に回転ジョイントを配置します。

また、ブラウザで回転ジョイントの中にウォームとしてモデリングした形状を入れます。

形状の中心と回転ジョイントの中心を一致させる

回転ジョイントは歯車の中心と一致している必要があります。
歯車の中心と回転ジョイントの中心がずれていると、意図しない回転になってしまいます。
ウォームはY方向を回転軸としています。

いったん「ウォーム」の形状を回転ジョイントから外に出しておきます。
ブラウザで「ウォーム」の形状を格納しているパートを選択し、
形状情報ウィンドウの「バウンディングボックス」の「位置」のXとZを確認します。
この場合は、X=0、Z=0となっています。

次にブラウザで回転ジョイントを選択し、
形状情報ウィンドウの「回転ジョイント属性」の「中心」のXとZを確認します。
これが、「ウォーム」のときのXとZと同じであるか確認します。

異なる場合は、回転ジョイントの中心のXとZ値を入力して修正します。

この後、ブラウザで回転ジョイントに「ウォーム」の形状を入れます。
回転ジョイントは「回転 (ウォーム)」と名前変更しました。
これで、回転ジョイントの中心とウォームの中心は完全一致することになります。

ウォームホイールを回転ジョイントに入れる

同様に、ウォームホイールも回転ジョイントに入れます。

回転ジョイント名を「回転 (ウォームホイール)」と変更し、以下のようになりました。

これで、ウォームとウォームホイールのモーション設定の準備ができました。

回転のモーションを与える

メインメニューの「表示」-「モーション」を選択し、モーションウィンドウを表示します。
初期状態のウォームとウォームホイールは互いにかみ合っている位置にあります。
このときの0フレーム目にキーフレームを登録します。
ブラウザで「回転 (ウォーム)」を選択。
モーションウィンドウの左上の「シーケンス」チェックボックスをオンにし、モーショングラフで0フレーム目がカレントフレームになっているのを確認。
モーションウィンドウの「+」ボタンを押してキーフレームを登録します。

同様に「回転 (ウォームホイール)」も0フレーム目のキーフレームを登録します。

ウォームを回転させる

歯車を回転させる」と同じ手順で、モーションウィンドウのモーショングラフにて山型の繰り返しを与えるようにして、
回転を与えます。
ここでは、0フレーム目で回転0度、30フレーム目で360度とし、30フレームで1回転するようにしました。

このとき、30フレーム目は360度であり0度となるようにしています。

回転ジョイントの初期状態の範囲は-180度~+180度ですので、
360度を指定できるようにするため、「範囲」は外すようにしました。
モーションウィンドウで0-30フレームでの2つのキーフレームを選択して、
カレントフレームを30フレーム目に移動。
「グループ」コンテキストメニューで色を選択して、繰り返し回数を20としました。

これで、30フレームごとに一回転するウォームの回転のモーションが割り当てられました。

ウォームホイールを回転させる

前述で「ウォームの1回転」 = 「ウォームホイール 360/18=20度分の回転」が与えられています。
ウォームの回転は30フレームで1回転にしているので、ウォームホイールは30フレームで20度回転、となります。
なお、正面図から見て-20度ずつ回転させることで回転の向きが一致します。

以上で、ウォームとウォームホイールのモーション設定ができました。
再生すると以下のようにアニメーションしました。

これで、それらしくかみ合って動いていますね。

次回は、「かさ歯車」に進みます。

カテゴリー: アニメーション