キャラクタをモデリングする

今回から、キャラクタ(人体)をモデリングするための手順を追っていきます。
モデリングでは難しい部類になるかなと思います。
なお、モデリングはポリゴンメッシュを使います。

ポリゴンメッシュでキャラクタを作成」としてすでにいくつか記事がありますので、
こちらもご参照くださいませ。
本チュートリアルでは新しくキャラクタモデリングについて書いていきますので
これからの方でも追いかけていけるように進めていきます。

キャラクタモデリングの手順

キャラクタモデリングは以下のように進めます。

  • どんなキャラクタにするかデザイン
  • 正面/側面のキャラクタのテンプレートを描く(2D)
  • 体をラフにモデリング(全体のバランス調整)
  • 体の詳細をモデリング
  • 服や装飾をモデリング
  • 表面材質やテクスチャの割り当て
  • ポージングの前処理として、ボーンとスキンを割り当て
  • ポージングを行う
  • モーション付けを行う
  • Shade3D上で最終レンダリング
  • Unityにキャラクタを渡す

今回のモデリングでは、最終的にUnityなどのリアルタイム用途に渡すためのキャラクタとしました。
また、モデリング方法はさまざまでこの手順に限る、というルールはありません。
チュートリアルでは後々複数のパターンを書いていく予定です。

今回は前準備段階ということで、テンプレートを紹介していきます。
まだキャラクタデザインの前段階の予備知識になります。

テンプレートとは ?

Shade3Dでは、下絵にする画像のことを「テンプレート」と呼んでいます。
正面と側面から見た全身や顔をあらかじめ2Dのペイントツールなどで作成しておきます。
このテンプレートを「アタリ」にしてキャラクタをモデリングしていくことになります。
こうすることで全体像がつかみやすくなり後々の試行錯誤をかなり減らせますので、
この工程は入れたほうがよいと思います。

顔の正面と側面、全身の正面と側面のテンプレートをあらかじめ作成しました。
汎用的に使えるように没個性にしてます。
よろしければお使いくださいませ。

顔のテンプレート

顔の正面です。

顔の側面です。

バランスについては、漫画でのキャラクタの描き方の教本を元に試行錯誤するのがいいかと思います。
本サイトの主旨は3Dのモデリングではあるのですが、このあたりの2Dの知識は基礎として非常に重要です。
キャラクタモデリングでもっとも時間のかかる部分の1つと言えるかもしれません。
ここでは脇道にそれてしまうので、描き方については説明を省きます。

全身のテンプレート

全身の正面です。

全身の側面です。

テンプレート画像をShade3Dに読み込む

Shade3Dを起動し、コントロールバーの「テンプレート設定」を選択します。
テンプレート設定ウィンドウの「左下」タブを選択し、リスト部をクリックして正面のテンプレート画像を指定します。
この全身正面の画像は800×800ピクセルの解像度ですので、
「シーン設定」の「解像度」でピクセル値が近い「1024」を選択しました。
「画像設定」で「縦横比を固定」チェックボックスをオンにし、
表示する「サイズ」を実際の身長に合うように調整、ここでは1800 x 1800 mmとしてます。
「中心」のYはサイズの高さの半分(900mm)としました。

このテンプレートはモデリングの編集作業では選択できない背景画像になります。
レンダリングにも反映されません。

同様に、側面にも同じ指定を行います。
テンプレート設定ウィンドウの「右下」タブを選択し、リスト部をクリックして側面のテンプレート画像を指定します。

「画像設定」で正面のテンプレートのときと同じ「サイズ」「中心」を指定します。

これで、四面図の「正面図」「右面図」でテンプレート画像に描いている横のガイドラインが水平に一致するのを確認します。
編集時はテンプレートが目立つと見にくいのでテンプレート設定ウィンドウの「画像設定」で、
「不透明度」の値を小さくしておきます。
下画像の場合は不透明度を0.3としました。

これでテンプレート設定は完了になります。
図形ウィンドウでズームしてみて、テンプレート画像が連動しているのを確認します。

今回はここまでです。
次回から本解説でテーマとするキャラクタのデザインとモデリング作業に入っていきます。

さらっと書いていますが、このキャラクタデザインやテンプレートの作成は、
2Dのキャラクタを描くノウハウがいりますので、
このあたりは実はすごく時間がかかったりしてます。
2Dで上達すれば3Dのモデリングに必ず役に立ちますので、
このあたりは出来る限り時間を取って試行錯誤するのがいいかなと思ってます。

カテゴリー: キャラクタを作る