Shade3DでNURBSモデリングした形状はSTEP/IGES形式でエクスポートすることで、
NURBSの状態を保ったままエクスポートできます。
STEP形式のエクスポート機能はShade3D Professional ver.17.1以降、
IGES形式のエクスポート機能はShade3D Professional ver.18.0以降で使用できます。
Basic/Standardのグレードでは使用できません。
円や球などの一般形状や自由曲面は、Shade3D Professional ver.18.0以降でエクスポート時にNURBSに変換されます。
ver.17.1以前では、円や球などの一般形状や自由曲面はエクスポートされません。
ポリゴンメッシュの出力はできません。
STEP/IGESは、3次元CADでよく使用されるフォーマットです。
ここでは、STEP形式で出力します。
STEP形式でのエクスポート
電話は以下のようにモデリングされています。
自由曲面をNURBSに変換する (ver.18.0-)
電話コード部は自由曲面で作成しているため、これをNURBSに変換します。
ver.18.0以降、STEP形式のエクスポート時に自由曲面はNURBSに自動変換されますが、モデリング時にNURBSに変換することもできます。
ブラウザで自由曲面を選択し、ツールパラメータで「NURBSに変換」ボタンを押します。
電話のコードのような複雑な形の場合は、NURBS変換に少し時間がかかります。
STEP形式でエクスポート
メインメニューの「エクスポート」-「STEP」を選択します。
エクスポートダイアログボックスが表示されます。
「単位」「スケール」「上方向の軸」のパラメータを指定できます。
Shade3Dの初期設定のモデリングでは「上方向の軸」は「Y軸」を使用しています。
CADツールではZ軸を上方向としているものも多いため、「上方向の軸」は出力先のツールに合わせて変更するようにします。
次に、ファイルダイアログボックスが表示されるので、ファイル名を指定してファイル出力します。
拡張子stpのファイルが出力されます。
表面材質は、拡散反射色のみが反映されます。
マッピングのテクスチャイメージは出力されません。
Shade3Dで出力したSTEP形式のファイルを他ツールで読み込む
確認のため、Shade3Dで出力したSTEP形式のファイルを他ツールで読み込んでみます。
ここでは、FreeCAD ( https://www.freecadweb.org/ )というオープンソースのツールを使ってみました。
FreeCADの場合はShade3Dと同じ右手系のY-Upのため、STEPエクスポート時は「上方向の軸」は「Y軸」としました。
FreeCADをインストール、起動します。
メインメニューの「ファイル」-「新規作成」を選択。
インポート設定を変更
FreeCADのデフォルトでは、NURBS形状が結合されて読み込まれます。
これによりマテリアルが統合されて色情報が消えてしまうため、
Shade3DのSTEPエクスポート時の構成そのままを読み込めるようにインポート設定を変更します。
メインメニューの「編集」-「設定」を選択。
設定ウィンドウで左の「インポート/エクスポート」アイコンを選択、「STEP」タブを選択します。
インポートグループの「STEPコンパウンドのマージを有効化」チェックボックスをオフにしてOKボタンを押します。
透視投影表示にする
デフォルトでは正射投影(平行投影)でビューでは表示されているため、
メインメニューの「表示」-「透視投影表示」を選択して透視投影にします。
STEPファイルをインポート
メインメニューの「ファイル」-「インポート」でShade3Dから出力したSTEPファイルを指定します。
ビュー部でのマウス操作は「 https://www.freecadweb.org/wiki/Mouse_Model/jp 」のWikiをご参照くださいませ。
以上のように、Shade3DでのNURBSモデリングの形状を他のCADツールに渡すことができました。